〒123-0863東京都足立区谷在家2丁目11-1

TEL.03-5647-9370

WEB予約 LINE登録

玄米や全粒粉はコレステロール対策になる?全粒穀物の研究から

玄米や全粒粉はコレステロール対策になる?全粒穀物の研究から|足立区の内科・循環器・脳神経外科|心臓・脳・血管のしばはし内科

2026年9月27日

玄米や全粒粉はコレステロール対策になる?全粒穀物の研究から

疑問

「健診でコレステロールが高いと言われました。白米やパンを玄米や全粒粉に変えると、よいのでしょうか?」

全粒穀物とは、穀物のぬかや胚芽などを残したものです。玄米、全粒粉、オートミールなどが含まれます。

今回ご紹介するのは、循環器領域の医学誌「European Heart Journal(EHJ)」に2026年9月15日に掲載された、全粒穀物とコレステロール・血圧・血糖などを調べた研究です。

結論

全粒穀物を多くとる食事では、比較用の食事よりも、LDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)などが平均で少し低くなりました。

体重や血糖にも差はありましたが、変化は小さいものでした。心筋梗塞や脳卒中をどれだけ減らせるかを、直接確かめた研究ではありません。

結果|87件の試験をまとめると

18歳以上の方を対象に、2週間以上食事を変える介入を行った87件の無作為化比較試験をまとめた研究です。複数の試験結果を統合する「メタ解析」という方法が使われました。

全粒穀物の多い食事と、精製した穀物を中心とする食事や普段の食事などを比べています。穀物の種類・量や試験期間はさまざまで、調べた項目によって対象人数も異なります。

下の表は、全粒穀物の多い食事をとった場合の、比較用の食事に対する平均の差です。

調べた項目平均の差解析対象
LDL
コレステロール
約5 mg/dL
低い
5,932人
体重0.51 kg
低い
4,390人
空腹時血糖約1.3 mg/dL
低い
4,728人
上の血圧
(収縮期血圧)
1.50 mmHg
低い
3,609人

※表は各試験の食事群を比較した結果を統合した値です。1日当たりの摂取量をそろえた解析の数値ではありません。LDLコレステロールと血糖は、論文のmmol/Lからmg/dLへ換算した概数です。

表の4項目はいずれも統計学的には低下を示しました。ただし、特に体重や血糖、血圧の変化は小さく、食事を変えれば大幅に改善する、という結果ではありません。

また、全粒穀物の種類や食事全体の内容が異なるため、玄米や全粒粉だけで同じ変化が得られるとは限りません。長期間続けた場合の効果には、さらに検証が必要です。

当院からのメッセージ

コレステロール対策では、毎日の食事を無理なく整えることが大切です。白米の一部に玄米を混ぜる、パンを選ぶときに全粒粉入りを試すなど、普段の主食を置き換える方法があります。主食の量も含め、続けやすい食べ方を考えましょう。

足立区・谷在家の「心臓・脳・血管のしばはし内科」では、健診結果や持病、現在のお薬を踏まえ、食事の見直しや検査・治療の必要性を一人ひとりに合わせて考えます。コレステロールが高いと言われた方は、健診結果やお薬手帳をお持ちのうえご相談ください。詳しくは、コレステロール・脂質異常症の診療をご覧ください。

参考文献

Naghshi S, Kiani S, Ostadrahimi A, et al. Whole-grain consumption and cardiometabolic risk: a meta-analysis of randomized trials. European Heart Journal. 2026年9月15日オンライン公開。

執筆:副院長 柴橋 英次(循環器専門医・医学博士)
医師紹介・経歴はこちら →

TOP